やまぐちミライベンチャーの2022年度の参加者を募集されています(主催:山口県)

画像:やまぐちミライベンチャーの2022年度の参加者を募集されています(主催:山口県)

山口県内に多数のコワーキングスペース、シェアオフィスができつつあるところですが、一昨年度から山口県では特に新規創業に向けての支援をより強化していくプログラムとして「やまぐちミライベンチャー」などの施策が実施されています。

「ロールモデル創出」「学生・若手育成」を通して実際に起業に繋げていただく機会になる「やまぐちミライベンチャー」。
3年目を迎える今年は、より裾野を広げ、ビジネスプランを既に持っていたり、創業に強い意欲を持つ方だけでなく、創業や社会課題への興味関心がある方も含めて、広く参加者を募集されています。

その今年度の開催に先立って、過去のやまぐちミライベンチャーなどを通して実際に起業をされた方を登壇者やアドバイザーに迎えたトークセッションやワークショップを開催されています。
このプレイベントは2022年6月中に全部で4回、トークセッション2回とワークショップ2回が行われるそうです。

「スタートアップ」や「ベンチャー」といっても、具体的にどう取り組んで行くとよいのかすらよくわからないけれどもアイディアや興味関心がある状態の方でも、このプレイベントはそのヒントや道標になりうる機会となりそうです。

スタートアップとかピッチとかロールモデルとか、その界隈の用語が並び固かったり怖かったりするイメージもあるのではないかと思いますので、今日はプレイベントの1回目、2022年6月16日(木)に開催されたトークセッションのようすから、「やまぐちミライベンチャー」への参加のメリットや取り組みへのヒントを、ヒカリバ代表の石川的視点で少し整理してみました。

トークセッションでは実際に起業した方からのそれぞれの視点でヒントを見聞きできる機会に

「山口県で起業」するって?

山口県での起業や、起業に向けてのビジョンについてのトークテーマでそれぞれ登壇者が話されていましたが、オンラインで活動ができる現在の状況でも、山口県での起業の特徴や特異的なポイントがどこであるかというところが、実際にこのプログラムを通して起業に繋がった方の率直な感想のように思います。

大きくスケールしていくには当然に投資が必要になるという点はポイントになりますが、実際に創業していくと、いくつかステージのあるベンチャーキャピタル(VC)の多くは東京都内を中心にあるため、立地面でのマイナス面はあるということはあるとも感じられているようです。
一方で、山口県や各自治体の取り組みとして、創業支援への取り組みや投資への繋がりを支援する取り組み、金融機関等を含む支援機関の繋がりを創出したり支援したりするしくみづくりが進んでいることが特筆すべき事項として挙げられるようです。

「誰かの為に何かをする」という意欲

ただだらだらと起業に繋がっていくということだけでは継続の面や意欲の面、いわゆる企業継続の原則の面からも課題になってくることと思います。
その思いをどう整理整頓し、ビジネスプランにしていき、資金調達や営業・拡販、のことまで、視点をより広く持ち、新しいマナビを得られる機会になってきているようです。

得意な技術や専門性のある方にとってもマナビの場に

エンジニアやデザイナーなどのクリエイター、研究者など、得意とする専門技術をもつ方にとっては、技術を高めさえすれば創業に繋がると思われる方もいらっしゃることでしょう。
一方で、事業を“継続”していくには、資金調達であったり、組織づくりであったり、採用であったり、異なるファクターが求められることとなります。
創業メンバーを求めることや、外部パートナーと提携していく、さまざまなステージに、それぞれの課題や経験が求められていくことになります。

仲間づくりや新しい発想へのヒントという側面はもちろんよく注目されることですが、それと同時に、得意ではない、特に全く知らない分野を知り、触れ、学ぶ機会にもなっているようです。
その結果改めてクリエイターや研究職に特化することも、経営に特化していくこともあるとは思いますが、知らない世界を知り学ぶ機会になることは重要と感じました。

地方から事業をスケールしていくためのヒントも

山口という地方からの起業は、スケール(事業拡大)をしていく中で難しいのではないかという疑問を持たれる方も多いことと思います。

地の利はそれぞれの地にあり、山口には山口の良さや地域の利点があることでもあり、じゅうぶんに活かしながら、事業展開を進められているようでした。
一方で、資本や経済の中心は都市部にあり、人材も資金も都市部に集まる傾向は変わらずあるようで、それぞれのパネリストも同様に感じられていました。
その点をクリアすることのひとつにオンラインもあれば、空港や新幹線駅なども広くある山口県ならではの交通の便や手段の幅もあり、実際に顔を合わせる機会を創りやすいという点もポイントになりそうです。

また、やまぐちミライベンチャーでビジネスプランのブラッシュアップにもなったそうですので、実際にアイディアを持っている方にとっては大きいチャンスとなりますし、プランとして形作れるところに至っていない方でも、実際にエントリーして参加することとなれば、急速に形作っていくきことができる機会にもなっていくようです。

パネリスト三者三様の起業ストーリーから自らの起業の考えを見つめ直す機会に

初回の2022年6月16日(木)のトークイベントでは、3名のパネリストが登壇。
起業する、創業するという動き出しや実際に創業に繋がるまでのストーリーとして、「セカンドキャリアとしての創業」「コロナ禍での起業への踏み切り」「学生起業」と、パネリスト3名が三者三様の背景・ストーリーでの創業をされていました。
何がきっかけになるかはわかりませんが、何かしらのきっかけがあり、強い意欲が向いて、自ら奮い立つことが共通した背景にあるようです。

起業や創業に興味ある方にとってはもちろん言うまでもありませんが、起業や創業している方に興味がある方や、事業化までは考えずとも、何か新しいことや今ある課題の解決のために向かっていく、アイディアや意識の整理整頓をする場、そして実際に起業や創業をされている方の考えを知る場としても、新しいきっかけになるイベントに広がりそうな、今年の「やまぐちミライベンチャー」の新しい姿を見ることができました。

直接的な興味関心がある方だけでなく、少し気になる方や事業化できるかどうかもわからない方も、是非、プレイベントに参加して先に起業した方の考えや想いに触れてみたり、事業を考えたり整理したりする機会、もっと広く、アイディアを整理してみる機会にもなるのではないでしょうか。

今後の開催は、トークセッション(オンライン)が1回、ワークショップ(オンサイト・会場)が2回予定されています。
その後には「やまぐちミライベンチャー」の本イベントが開催されていくそうです。

少しでも気になる方は、特にプレイベントのトークセッションでは顔出し等もありませんでしたので、話半分で覗いてみることからされてみてはいかがでしょうか。

県内の多くのコワーキングスペースも運営に協力しています

今年は、山口県内の多くのコワーキングスペース、シェアオフィスを運営している空間も“協力”として応援しています。
コワーキングスペース ヒカリバも、ヒカリバの企画・開設・運営を行うICTシステム開発等を専門とする株式会社ステラリンクの名義にてお名前を入れて頂いています。

ステラリンクも、2009年6月に創業して現在14年目。ヒカリバは2020年4月に正式オープンして2年を経過しています。まったく何もない状況から立ち上げ、現在まで継続しながら、地域の中で「つながりのできる“シェアスペース”」として、仕事に学業に、一人ひとりの取り組みを応援したり新しいチャレンジへの支援をしたりする場として、参加される方を応援させていただきます。

各空間もそれぞれのストーリーがあって創業の道を歩んできた先輩起業家でもあります。
今年度の取り組みについては、正式に今年度の「やまぐちミライベンチャー」の施策が発表されてからのことになると思いますが、運営者それぞれに違う視点から、またプロジェクト推進にあたっての活動の支援や助言などでも、随時協力を行っていくことと思いますので、是非活用・エントリーされてみてください。

やまぐちミライベンチャー プレイベント 概要

やまぐちミライベンチャー
https://mirai-venture.com/

この記事を書いた人

石川 博之
石川 博之

コワーキングスペース ヒカリバ 代表
株式会社ステラリンク 代表取締役・テクニカルコンシェルジュ

2022年06月17日 10時00分 2022年06月17日 10時00分

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